藤本 あゆみ氏(一般社団法人スタートアップエコシステム協会 代表理事/内閣府 規制改革推進会議 スタートアップ・投資ワーキンググループ専門委員/文部科学省 アントレプレナーシップ推進大使)
2025年1月31日(金)都立晴海総合高等学校に一般社団法人スタートアップエコシステム協会藤本様を派遣し、国際ビジネス系列の2年生25名向けに「未来は創ることができる~スタートアップがもたらす新しい世界~」と題した講義を行いました。
都立晴海総合高等学校では、生徒の興味や関心について深く探求する課題研究に力を入れて取り組んでおり、生徒に多様なキャリアの選択肢を知ってもらうことを目的に本事業を導入しました。
授業の前半には、藤本様から、「アントレプレナーシップ」について、具体例を交えながら説明頂きました。また、自己の強みを見つける方法や、強みを仕事にどう繋げていくかについて、「Being」という概念を踏まえて詳しくご説明頂きました。
生徒たちからは「自分の強みを言語化できるような人になりたいと思いました」「Beingを育むためにいつもは取らない選択肢をいろいろ取ってみる、という視点が自分にはなくて、面白いし、やってみたいと思いました」「私も人生のなかでどうしても好きなもの(=Being)を見つけ、それをさらに深められるような仕事を見つけたいと思いました」という声が挙がりました。
授業の後半には、スタートアップの魅力に焦点を当て、藤本様の経験と共に魅力をご紹介頂きました。スタートアップを立ち上げることに関して、「チームで動くことでより早くより遠くの物事へ行き着くことができる」という魅力があることや、「キャリアはハシゴではなくジャングルジムのように構築していくものである。多様なキャリアの可能性を検討し、ぜひスタートアップで働いてほしい」という力強いメッセージを頂きました。
生徒たちからの質問に対し、藤本様からは実際の体験談を共有して頂いた上で、過去の経験から得られた示唆を共有頂きました。御担当教員からは「リスクとリターン」についての質問があり、藤本様は「リターンはフィードバックである」ということを強調して回答されていました。
アンケート結果では、「何かへ挑戦することへのリスクはなく、何もやらないほうが失敗であるというお話が印象に残った。万全な状態になってから挑戦しようと実際の世界に飛び込むことを躊躇して結局何もできないということが自分にもあったため、ハッとしました」「今の日本の企業は経験に重点を置いているため、新しいことに挑戦しづらい傾向にあるという言葉が印象に残った。たとえ失敗をしてしまっても、そこから得られる事はたくさんあるのだということを学べた」「アントレプレナーとは何か、スタートアップ企業の可能性、グローバルな世界で生きていく上で大切なことなど、たくさんの貴重なお話を聞くことができて、とても勉強になった」などのお声を頂きました。今回のプログラムを通じて、生徒たちはサポーターの方の実体験や熱意に触れ、自身も何かに挑戦してみようという気持ちが芽生えたことが分かりました。
また、御担当教員からは「教員や保護者とは違う視点からお話を伺うことで、生徒の価値観形成や意識の変容に大いに資すると感じました」との御回答を頂きました。
生徒たちの「新しく何かに取り組んでみよう」「今考えていることを行動に移してみよう」という気持ちを鼓舞し、学校内のアントレプレナーシップ教育を活発化させるきっかけの一つとなる派遣でした。