2025年2月22日(土)、芝浦工業大学附属中学高等学校に5名のサポーターを派遣し、高校2年生約140名向けに、探究活動への講評と講義を実施しました。
芝浦工業大学附属高等学校では、アイデアを構築する「過程」を重視した探究活動に取り組んでおり、各種コンテストへの取組に関してサポーターの方々のフィードバックを得ることで更に磨きをかけることを目標に本事業を導入しました。
授業の前半では、生徒たちはテーマごとに4つのグループに分かれ、自分たちのアイデアやそこに至る過程の発表を行い、サポーターの方々からご講評を頂きました。
平石様はビジネスコンテストに向けてアイデアを考える生徒たち(1クラス目)へ向けて、「アイデアは目的ではなく手段である」と強調しながら、「だからこそ日常の中から課題意識を持つことが大切である」と身の回りの物事を意識し、日常の困りごとや改善点について気づくことが大切であるとお話しされました。
吉田大一氏(株式会社Blast School 代表取締役CEO)
吉田様からは、ビジネスコンテストに向けてアイデアを考える生徒たち(2クラス目)へ向けて、他者との差別化の重要性についてお話し頂きました。「多くの人が考える問題に対して、いかに自分たちならではの角度で入り込めるかが大事である」と、学生独自の視点を大切にしながら、アイデアを具現化するためのヒントをご紹介頂きました。
井岡雄以氏(beyond global Japan株式会社 Chief Operation Officer)
井岡様には、エンジニアやゲームに関連したコンテストに取り組む生徒たちに向けて、ゲームを作る際には「何を一番大事にするのか」「何を形作るのか」に焦点を当てて考えることが大切であるとお話し頂きました。また、チーム内での目線合わせを欠かさずに行い、同意を取りながら進めることでチームのモチベーションも保つことができるというチーム作りに関するヒントもご紹介頂きました。
菅田悠介氏(NPO法人MOTTAI 代表理事/ARUYO ODAWARA コミュニティマネージャー/一般社団法人そっか スタッフ)
菅田様からは、社会課題やその他写真・食等に関連したコンテストに取り組む生徒たちに向けて、「自分たちならではの考え」の大切さについてお話し頂きました。菅田様は「机上の空論で終わらないようまずは小さなところから行動することが重要である」と、行動することで新たなアイデアが浮かんでくるということを強調してお話しされていました。
平井由紀子氏(株式会社セルフウイング 代表取締役/SELFWING VIETNAM CO, Ltd.,)
授業の後半には、平井様より、前半の発表にて選抜された4チームに対する講評と生徒全員へ向けた講演会が行われ、「知恵と教育があれば何でも新しいことを創造できる」とアントレプレナーシップの重要性を伝えるお話がありました。
また、「『アントレプレナーシップ』とは起業家だけが持つべきマインドセットではなく、将来の生き方やキャリアを考える上で誰もが持つべき資質である」と生徒たちにお話し頂きました。
最後には、「失敗を恐れずどんどん挑戦してほしい」という生徒たちへのエールで、講演会を締めくくられました。
アンケート結果では、「失敗を何度も経験することが大事だと学んだ」「アントレプレナーシップについて起業家精神は何も起業する人のためだけのものというわけではなく、何かを新しく成し遂げようとする全ての人に必要なものだと感じた」「『私たちは大丈夫』だと思って積極的に行動していくことが大事だと感じた」などのお声を頂きました。
また、御担当教員からは「『自分が好きなこと』からだけでなく、『自分が嫌いなこと』からも気づきが得られる、というお話を伺いはっとしました」「生徒目線かつ生徒に寄りそう形でコメントやご講演を頂き、とてもありがたく感じております」との御回答を頂きました。
これまでの取組の過程を振り返りながら、変化の激しい時代におけるアントレプレナーシップの重要性を意識するきっかけとなる派遣でした。