2025年6月18日(水)、品川女子学院高等学校にて高校2年生を対象に「探究」の一環として派遣授業が実施されました。
本派遣では、新多真琴氏、井口恵氏、大村慧氏、金子萌氏、根本紘志氏の5名を講師に迎え、生徒たちの探究活動中間発表に関するご講演及び講評やアドバイスを提供しました。
生徒たちの発表テーマは多岐にわたり、それぞれに対して専門的かつ具体的なフィードバックが行われました。また、併せて放課後に希望生徒向けの質問交流会も実施しました

講評では生徒達へ以下のような内容が届けられました。
【Aクラス:探究テーマ「2.5次元がいかに人の心を掴むか」】
新多氏より、「実際のライバーとのコミュニケーションに興味を持っている場合は、インタラクティブコミュニケーションについて調べても面白い。また、自身が実際にVチューバーをやってみることで得られる視点がある。」と具体的な案を伝えました。
【Bクラス:探究テーマ「理想の都市計画」】
金子氏より、「都市ごとに歴史的、地理的な発展の特徴があるため、どのような特徴を持つ都市なのかを定義することが重要。また、成功都市の共通点を調べることで、より実践的な調査が可能になる」とアドバイスを送りました。
【Cクラス:探究テーマ「若者の感情表現」】
大村氏より、「アンケートで気持ちの実測値を取ることは難しいため、アップルウォッチやカメラの測定機能などテクノロジーを活用する方法を検討すると面白い」とデータ収集にむけたアドバイスを送りました。また、対となる仮説を用意する重要性も伝えました。
【Dクラス:探究テーマ「ハワイの夕日はなぜ美しいのか」】
井口氏より、「ハワイの夕日が美しいと感じる理由を考える際に、”どの夕日と比較して美しいと思ったのか”を明確にすることで研究が進めやすくなると思う」と、「なぜ」を更に深ぼるための具体的な方法を伝えました。
【Eクラス:探究テーマ「リーダーシップについて」】
根本氏は、「政治ボランティア団体に参加した経験を起点にテーマを設定した点が素晴らしい。組織ごとに求められるリーダー像が異なるため、様々な組織でのリーダー像を考察してみてほしい」とアドバイスを送りました。
これらの講評は、各生徒がテーマをさらに深掘りし、具体性を持たせるための指針となりました。
放課後の希望生徒向けの質問交流会では、生徒たちが続々とサポーターのもとを訪れ賑やかな時間となりました。
講義後の生徒アンケートでは、「緊張を和らげながら丁寧なフィードバックをいただき、今後の研究の参考になった」「自分の意見を尊重しつつ新たな視点を提示していただいた」といった感想が寄せられました。サポーターの助言により、生徒たちの探究活動がより実りあるものになったことが伺えます。
今回の講義・講評は、生徒たちが自身のテーマを深めるきっかけとなり、それぞれの探究心を育む貴重な時間となりました。生徒たちがこれからの活動を通じて社会に貢献する力を磨くことが期待されます。
〈新多真琴氏〉
- 株式会社LayerX バクラク事業部 エンジニアリングマネージャー
ソフトウェアエンジニアとしてキャリアをスタートし、前職では執行役員CTOを務めた。現在はLayerXにて「バクラク申請・経費精算」のEM(エンジニアリングマネージャー)を担いつつ、コミュニティ「EMゆるミートアップ」やカンファレンス「EMConf JP」を運営している。趣味は全国津々浦々のサウナ探訪
〇生徒たちへのメッセージ
ここには楽しく生きている大人たちがたくさん集っています。「この人のこんなところがいいな、面白そうだな」という背中がたくさん見つかりますように!
〈井口恵氏〉
- 株式会社Kanatta代表取締役社長
2010年横浜国立大学経営学部を卒業、同年にKPMG あずさ監査法人に入所。3年間の監査業務を経て2013年にLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン・ジャパン株式会社にアナリストとして入社。その後2016年に独立し、株式会社Kanattaを創業。2024年にForbes JAPAN WOMEN AWARDの個人部門にてパイオニア賞を受賞。
〇生徒たちへのメッセージ
周りに何を言われても自分の目標に向かって頑張ってください!
〈大村慧氏〉
- 株式会社mairu tech 代表取締役CEO
2004年生まれ。小3からの3年間をシカゴで、それ以外を東京で過ごす。エンジニアとしての経験を活かし、高校一年次に株式会社RICOHとの技術提携により、高齢者介護施設におけるストレスモニタリングシステムを開発。新規事業として健康医療ベンチャー大賞・高校生ビジネスプラングランプリ等で受賞を果たす。
2022年に東京大学工学部に推薦入試で入学。本格的な製品の社会実装と、それによる社会の変容を目的とし、2023年5月に株式会社mairu techを設立。
〇生徒たちへのメッセージ
これからチャレンジしようとしている皆さんと交流できることを、心から楽しみにしています。進めていく中で大変なこともあると思いますが、やれることを全部やりきって、乗り越えていければと思います。同じ学生としてお互いに刺激し合い、高め合えるライバルとして、成長していけることを願っています。
〈金子萌氏〉
- 株式会社想ひ人 代表取締役
東京大学教養学部卒業。 44歳で若年性のパーキンソン病と認知症を発症した父親を17歳から12年以上自宅で介護中。外資系コンサルティング会社、外資系メーカー勤務後、自身の介護経験から「在宅介護者(ケアラー)のケア」事業で2022年に株式会社想ひ人起業。元ヤングケアラーとしてのドキュメンタリーがBBCやTBSで放映されるなど、発信活動にも積極的に取り組む。
〇生徒たちへのメッセージ
熱中できるものを見つけて、とにかくがむしゃらに頑張ってみる、そんな経験を沢山積むことが何よりの財産になります!
〈根本紘志氏〉
- 株式会社ディープコア Director, Community Design
産官学を対象とした学習プログラム設計・運営に15年以上従事。
大学院で教育工学(成人学習)・科学技術政策(Transdisciplinary Research)の研究に従事。2019年ディープコアに入社、起業家やAI等技術者・研究者の創業支援や海外展開アクセラレータープログラムの企画・運営を担当。
副業として高校の探究学習カリキュラム作りを支援し、15歳からアントレプレナーシップを育む環境のあり方を追求しています。
〇生徒たちへのメッセージ
学生時代はある種の「ボーナスタイム」だと思います。様々な経験をして何かを深めたり、幅を広げたりしてください!