2025年7月2日(水)、羽田国際高等学校にて高校2年生を対象に「総合的な探究の授業」の一環として派遣授業が実施されました。
授業は2コマ構成で、1コマ目ではサポーターが起業の実体験やその背景を語り、2コマ目では生徒の探究内容プレゼンテーションに対する講評や質疑応答が行われました。

堂原氏は、世界一周のご経験・世界の幸福度をテーマに「自分らしい生き方・幸せ」について語りました。
世界一周時の映像により、どのような国が世界にあるかを生徒たちへ届けた後、「幸福度が高い国は、個人の”好き”を伸ばす教育体制や環境・多様性・福祉制度・エコ活動が充実している。まとめると、『自分らしく生きることができる社会』となっている。しかし、どの国であっても”幸せかどうか”は自分で決めるもの。何をしている時が幸せか、自分を知って欲しい。自分の意思を大切に一歩踏み出してみてもらえると嬉しい」というメッセージを生徒たちへ送りました。

高橋氏は生徒たちとアイスブレイクを行った後、高校生から生成AIを活用した事業の起業に至るまでのご経験について語りました。
また、「何でも質問コーナー」では、生徒から「映画や特撮に興味があるが進路を悩んでいる」「大学進学か就職かで迷った際、大学進学を選ぶ基準はあるか?」「勉強のモチベーションを上げる方法は?」等、学校での取組や将来に関する幅広い質問が寄せられました。
高橋氏は一人ひとりの質問に答えつつ、「考えても分からないものはとりあえずやってみる。自分の思っていた結果と違ったとしても、そこから次の意思決定をすれば良い」というアドバイスで生徒を勇気づけました。

福田氏は、幼少期から「人との出会い・気づき」をきっかけとした起業に至るまでのご経験について語りました。
その中で、「何かをする際の“恐怖”と“不安”の違いは、対象が明確か・そうでないかだ。自分の中の”不安”を解消する方法は、対象を明確にして”恐怖”に変えることだ。今不安に感じていることがあるのなら、1度度じっくり考えてみて欲しい。」「意外と夢はころころ変わるもの。今の夢をあきらめることになっても新しい夢を追いかけることができる」というメッセージを生徒たちに送りました。
また、「生きていくために、困ったときには人に頼って欲しい」と力強く語りました。
講義後の生徒アンケートでは、「”自分らしく”という言葉が特に響きました」「将来、高校時代の行動に後悔がのこらないように今を生きようと思えた」「今回の講義を通して、新たな視点で物事を見ることができると思う」という声など、今の自分・将来の自分に想いを巡らせた声が多く寄せられました。
今回の講義は、生徒たちが自分自身の可能性や生き方をより深く考えるきっかけとなり、自分の”好き“や”やりたいこと“について想像を膨らましつつ未来を考える有意義な機会となりました。
<堂原有美氏>
- 株式会社WTOC 代表取締役社長
- NPO法人教室から世界一周 代表理事
愛知県立一宮西高校、国立三重大学を卒業後、名古屋本社の広告代理店 三晃社に入社。 広告代理店では、名古屋を代表する観光PR隊「名古屋おもてなし武将隊」を立上げ。イケメン武将隊で全国で話題になり、1年間の経済効果26億。メディア露出多数。 武将隊で地域電通賞を受賞。
その後、会社を退社し、世界一周 幸福国27か国を巡る旅へ。世界の幸福国で幸せと教育の関係を探る。日経doorsで記事連載。 著書『脱!しあわせ迷子~世界の幸福国を旅して集めた幸せのヒント』(いろは出版)を出版。 幸福国の教育や社会に衝撃を受け、日本でもそんな環境をつくりたいと「教室から世界一周!」プロジェクトを立上げ。若者にオンライン国際交流を届ける。
株式会社WTOC(ウトック)を設立。世界50ヵ国150団体以上と連携し、簡単に世界と関わりを持てる社会を目指して活動中。ミッションは「個性の数だけ、選択肢を」
〇生徒たちへのメッセージ
自分の好きを貫いてください。常に考えながら生きてください。それが一番幸せに近づく生き方です。
<高橋将生氏>
- AICE株式会社 代表取締役COO
東京大学大学院情報理工学研究科。 リクルート、トレジャーデータ、松尾研究所にて、金融業界・製薬業界・自動車業界における画像処理・自然言語処理を活用した機械学習PJのAIテックリードなどを経てAICEを共同創業し、代表取締役COOを務める。
〇生徒たちへのメッセージ
人生は全ての行動の根幹である「お前はどうしたいの?」を探す旅です。 これを追求するためには様々な行動をして、様々な経験をした上でわかってくるので、とにかく何事も思いついたら即行動!
<福田怜奈氏>
- 株式会社SHARE EAT・代表取締役社長
0歳で卵巣を切除してから闘病生活を送り、三つの病を持ち、食事制限を余儀なくされる。複数回に渡り手術を受けるが回復せず、健康を失い、職を失い、離婚を経験し、失うものが何もなくなった時、起業。(2014年)
介護施設で出逢った糖尿病を患うおばあちゃんが、おやつの時間に一人でお茶をすすっている後ろ姿が、当時家族や友人と同じように食事を楽しめない自分と重なり、糖質コントロール食品の開発に尽力。
2017年 新たに株式会社SHARE EATを設立。糖質コントロールやアレルギー対応など、多様化する食事情に特化した原料及び食品の開発・販売を行う他、NPO法人や医療機関との連携、社会貢献の一環として毎年クリスマスケーキ プロジェクト活動などを実施。
2021年6月 内閣府首相官邸公式ホームページに掲載される(グローバル記事)
2023年 一般社団法人ガールパワー 理事就任
2024年 子ども食堂とのプロジェクトや、NBCジュニア、東京都早期起業家教育イベントへ参画し、子どもたちの居場所づくりに注力。
〇生徒たちへのメッセージ
起業当時、「病人が作ったものなんか売れるか」と言われ、軌道に乗った頃「病気を売りにするな」と言われました。理不尽に感じたこともありましたが、今、そんなことはどうでもいいと思っています。私には自慢できることがあまりありません。別に立派な人間でもありません。助けてもらってばかりです。
これからの世を担う皆様にお伝えしたいのは、いざというときに「助けて」と声をあげて欲しいと言うことです。自分ができないことや辛い時は、得意な人に助けて貰えばいいんです。そして自分が求められた時には存分に力を発揮してください。あなたにだけできないことなんて一つもありませんが、あなたにしかできないことは、絶対にあるはずです。どうか心ない言葉に、傷つかないでください。
どうかご自分を大切になさってください。こんな問題だらけのわたしが会社を経営できるんですから、皆様はなんだってできるはずです。